田中のブログ

趣味の話ばかり。

この世で一番弱い力って何だ?

こんにちは、田中です。

 

私の生活スタイルなのですが、平日は大学の授業を受け、土曜日は一日中バイトをし、日曜日だけが人権のある日という形で「生きさせて」貰ってます。

 

そんな日曜日もバイトやサークルで脅かされ始めた今日この頃

 

せっかくブログを始めたので、最初のうちは更新頻度も高くしていこうかと思い、書き始めました。今回の内容はタイトルの通りです。

 

「この世で一番弱い力って何だ?」

 

一般人には理解し得ないかもしれませんが、物理学徒がこの世の「力」について日夜考える事はよくあります。ではこの世にある「力」とは何なのか。物理の話なので「権力」とか「筋肉」とか「拳」とかは答えないでください。

我々、物理学徒が思い浮かべる力は「force」です。「power」ではありません。「power」は「仕事率」という別の物理量のことを指す場合が多いので、ここでは違います。では力(force)をどのように比べるのでしょう。世の中には様々な物理現象があり、色々な力が働いています。それらは全て数値化ができ、実際にこちらの方が強い、こちらは弱いなどと比較しています。N(ニュートン)というのは力の大きさを表す単位ですが、大きさを図って比べるのはコンピューターに任せれば出来ます。また物理学を少しかじっている人ならば、ニュートン運動方程式などで物体に働く力を実際に計算できます。私が言いたいのは、数値比較で弱い力を見つけろ!ってことではないんですよね。そんなのいくらだって作れます。ノミが地面を蹴る力とかあからさまに小さいでしょうし。この世(全宇宙)の中にある力の「種類」の中で一番弱いのは、なんでしょうか。そういった話なのです。難しい話になりそうですね。なるべく簡潔に書きたいとは思っていますが。

 

まず私は力の「種類」と言いました。同じ力で比べたらキリが無いからですね。例えばパンチとキックって一般的にどちらが強いのでしょう。足の方が筋肉が多いので、キックが強そうにも感じますし、腕の方が可動域が安定しているので力を出しやすいようにも感じますね。厳密に解析すればパンチとキックどちらが強いか分かるかもしれませんが、今回のスケールは人間ではなくて宇宙です。宇宙にある力の中で、という話なんですよ。スケールがデカすぎるだろ…って思う人が大半でしょう。そして話の筋が更に理解できている人はこうも考えるかもしれない。

 

「宇宙にある力ってめっちゃ多くね?」

 

多そうですよね。宇宙って広いし、〇〇力っていう言葉は生きていれば何回か耳にします。中学・高校で習うのは「摩擦力」「垂直抗力」「糸の張力」とかでしょうか。当然もっともっと〇〇力は存在しています。その中から一番弱いのを決めるってなると気が遠くなりますね。

 

でも安心してください。全ての力を比べる必要はありません!

 

この世には「4つの力」しか存在していない。

この辺から皆さんの頭の上にクエスチョンマークが生えてくるのですが、まずは見出しの通りです。インパクトが強いですよね、そうなんです、4つなんです。この事実にグイード・ミスタはなんて反応するんでしょうか。まあ皆さんの反応もそれぞれあると思います。「話が違うじゃないか!中学・高校で色んな力が出てきたぞ!5つ以上は少なくともあるだろう!!(激昂)」という人も居る事でしょう。

 

いいですか皆さん、「統一」なんですよ。物理学の世界ではいつの時代も「統一」を目指しているんですね。確かにこの世に様々な力が存在していますが、それらの力にはそれぞれ元があるわけです。この世にある力を全て分類して、分類ごとに統一した結果が4つなんです。この4つの力を専門的には「基本相互作用」と言ったりします。

つまりですね、この「4人」で争い合ってもらえば、宇宙で一番弱い力が決まるわけです。

ではエントリーした4つの力を紹介しましょう!

①重力

②電磁気力

③強い力

④弱い力

 

以上です。「おい!おい!」と思った人も居るでしょうね。重力と電磁気力はまあ良いでしょう、とても物理学っぽくて良いと思う(適当)強い力と弱い力ってなんじゃ!(千鳥ノブ)

 

強い力と弱い力は、主に素粒子間で働くとある力です。皆さんの日常生活では一切実感できないのであんまり気にしなくても良いかもしれません。詳しい説明は後で。

 

 

ではここで質問です。

「4つの力のうち一番弱い力は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

考えましたか?直感で即答してくれればいいんですけど

 

 

 

 

 

 

 

答えはですね…なんと重力なんですよ。

あの4人の中で一番聞きなじみがあるのが重力だと思います。皆さんは今もなお、地球の重力に引っ張られていますよね。強さ順も示しますか。

 

重力<弱い力<電磁気力<強い力

 

このようなパワーバランスとなっています。「弱い力」が一番弱そうですが、重力なんですよねえ。あんまり実感が湧かないと思います。

ここらで一つずつ力を説明していきましょう。

まず強い力ですね。この世で一番強い力として堂々の一位ですが、正式には「強い相互作用」と言われています。凄く簡単に、とても簡略に言ってしまうと素粒子素粒子を繋げる接着剤のような力です。強い力が存在していなかったら我々は今頃粉々になっています。つまり人間や他の物質を形成する架け橋であり、これは重力よりも強くあってほしいですよね?皆さんの中で、身体の細胞が地球の重力に引っ張られて崩れ落ちた経験がある人はいらっしゃいますか?強い力が重力よりも弱かったら、人間は地球に立つ間もなく崩れ去ります。

一方で弱い力ですが、これは「中性子がβ崩壊をするときに粒子の性質を変える力」という説明になります。「?」と思ってくれて良いです。とても難しい話なので私も自信を持って説明出来ません。ちなみにこの弱い力は数値的には重力より大分強いです。そもそも「強い力」と「弱い力」というネーミングは「電磁気力」から見て「強い」か「弱い」かということで付けられたらしいです。

では電磁気力とはなんでしょう。既に想像がついている人は、そのまんまのイメージで大丈夫だと思います。電気や磁気には、プラスとマイナス(S極とN極)がありその間には引かれ合ったり、斥け合ったりする力が働きます。電気と磁気はその昔、別の分野で研究されていました。しかし研究され続けていく中で「電気と磁気ってめっちゃ似てね?てか同一人物じゃね?」と学者が気づき「電磁気」と「統一」されました。

一つ例として挙げるのは磁石です。皆さん磁石で遊んだことはありますか?私は子供のころ磁石を二つ用意し、一方は机に置き、もう一方は手で持って上から近づけて遊んでいました。ある程度、磁石同士の距離が近くなると机に置いていた磁石が宙に浮いて、手に持った磁石にくっつきますよね。当時の私はそれが面白くてずっとやっていました。ちなみにこれ大発見に値するんですよ。「磁石が宙に浮いた」←これ当たり前だと思っていませんか?

 

磁石磁力によって宙に浮くという事は、地球の重力を磁石が振り切っているということ

 

なんですよ。どうですか、電磁気力って重力よりも強く感じませんか?

 

以上で一通り、重力と他の力のパワーバランスについて説明しました。私がこの話を初めて知ったのは中学一年生のころでした。未だに「4つの力」という話は興味深いですし、まだ研究段階も部分もあります。(最近では5つ目の力があるのではないか、と噂されています。)でもこの話って物理学徒なら大抵知っているメジャーな話なんですよね。私はもっと聞きなじみのない人に知ってもらいたいですね。やはり一番身近に感じている力であり、常に自分の身体に働いている力であるのが「重力」です。そんな重力がこの世で一番弱いなんて戦慄しますよね。私はしました。

 

強い力「重力がやられたか…」

 

電磁気力「フフフ、奴は四天王の中でも最弱…」

 

弱い力「人間ごときに解明されるとは、我らこの世の力の面汚しよ…」

 

このようなやり取りが行われる可能性もありますね。

ちなみに重力はまだ解明されていません。(衝撃)

 

知的生命体(笑)である人間様の脳味噌のちっぽけさを感じざるを得ません。